さて――いよいよと言うべきか、とうとうと言うべきか……。
 49巻。――発売前から既にご存知の方が殆どだったと思うし、帯にも書いてある通りなのですが、『嘘喰い』はこれが最終巻です。

 11年(12年?)続いたこの作品も、遂に完結を迎えました。――おめでとうございます。
 そして、長年の連載お疲れ様でした……m(_ _)m。

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〈* 以降、49巻に関する個人的な所感につきまして、(長文につき)記事を分割しています。また、所所反転箇所もありますので、予めご了承ください〉
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 ……というわけで(?)、49巻は前巻のラストから引き続き、貘が勝ちを確信して狂喜乱舞しているところから始まるわけですが、
 なんと、〝奇跡〟が起り、切間創一は蘇生……?
 理論上(と言ってよいのか)、「5分以上は蘇生不可能」なはずなのだが、〝2秒足りず〟、創一の蓄積を満たせなかった貘の状況(立場?)は一転、打つ手なしに……。
〈* いや、確かに連載当時、528話(48巻ラスト)が公開された時点で、この理屈でハルは復活するだろう……と、巷でちらほらと囁かれていたんですけど、でもまさか、本当にそれで復活するとは……w〉

 全てを出し尽くし今度こそ本当に〝何も無い〟状態になってしまった貘が、これをどう切り抜けるのか……というのが531話まで続くのですが、オチを見て「ああ、そういうことね……」と(^^;)。

 こうして――貘の勝利で〝屋形越え〟は決着。
 前お屋形様の最期の言葉(遺志?)を受け取り、とうとう、貘は新たな〝お屋形様〟に……。
 ……長かったですね、ここまで(本当に長かったと思う、いろいろな意味で・笑)。


 これでようやく、全ての勝負が終わり、やっと〝島〟を離れることになった貘たち。
 ここでの、帰路に就くそれぞれの様子が面白いですね。

 弥鱈と能輪親子とか。
(→他の方も考察していましたが、美年の〝足〟について、今のところ本人のほかは弥鱈しか知らない事になっていますが、紫音の発言を額面通りに受け取るべきか、それとも「何か含みがある」発言と解釈すべきか・笑)

 銅寺とボロさんとか。
(→銅寺立会人の「御大も半分霊魂のようなもの」発言、ナチュラルに(屈託なく?)言えてしまうのがある意味凄いかと。もう少し遠慮しようよ……みたいなw)

 そして(何より?)――門倉と梶が久し振りに会話している場面は、自分的に〝美味し〟かったですね(笑)。
* 〈更に、貘を見送った彼らはこれから船で〝一緒に〟帰還する筈なので、その道中はどんなものだったのか……などと勝手に思いを馳せると、もう何とも言えず萌えてきますね・笑〉

 ヘリに乗って一足先に帰還した貘は、そこで賭郎総出(?)でお出迎えされるわけですが、ここは懐かしい(久し振りの?)面々が見られて、嬉しかったです。
(やはり美玲は〝長身〟なんだなと思いました。巳虎よりも、は勿論そうなんですけど、その反対側にいる男性よりも頭一つ高いように見えるので。もしかすると、美玲の身長は判事(棟耶)と同じくらい……?)


 さて。533話から展開が変わります。
 ――新展開と言うべきか、急展開と言うべきかw。

 まず、43巻ラストでクイーンが(と言うより賭郎が?)フロイドに依頼した〝大船の件〟が、解決したところから始まっているんですよね……。
 これは紙面の(構成の?)都合上、仕方がない事なのかもしれませんが、しかしせっかくフロイドと梶ちゃんが〝相棒として組んで〟陰謀を暴いている筈なので、そこを省略されてしまったのが勿体無い気がします……。
*  〈まぁこの〝隙間時間〟について、勝手に夢を見る余地を与えられた? ような気もするので良いと言えば良いですがw。 そう言えば、さりげなく横井も再登場しているのに、あまり活かされていない(気がする)のも勿体無いと思った……〉

 で、次の場面で、夜行さんの手の経過と、美年さんの〝奇跡〟について語られているわけですが、美年さんは、もう周囲を欺くことは止めることにした様子。
(これは弥鱈との(ハンカチ争奪戦の)一戦で、何か心が動かされたから……? それと、82頁の判事との会話から察するに、判事は薄薄、〝美年の秘密〟について知っていたのかもしれない?)

 同じ頃、何か目論見があるらしい貘は、〝お屋形様〟として、手始めにある組織に接触し……。
(この時、夜行丈一と泉江夕湖を伴っているのがいい。やはりこの二人は一緒でなくては!(^.^)!)

 ここで、〝ラロのダイヤ〟についての説明(設定?)が出てくるのですが、
 ここを読んで、自分は、家人が43巻を読んだ時に「アイデアルの次のボスは〝先代のダイヤ〟を持つ者、という条件があるから、アノマはラロの遺体を回収しに来たんじゃ……」と言っていたのを思い出し、「あながち間違いではなかったのかも……」と思いました(かなり個人的な所感ですが(^^;) )。

 そして――ハル君とのぶ子が「再会」出来て、本当に良かった(^.^)。
 ――本誌で531話を初読みした時に、自分は「死ぬのは〝切間創一〟であり、蜂名直器は生き残る」……と思っていたので、ここでハルの生存を確認出来てほっとしました。
 そして81頁で、フロイドが梶に「相変わらず甘い奴だよな」と言っていたのはこの事――つまり、創一(ハル)を助けることを提案したのは梶で、523話(48巻)で別室を出た時からそのつもりでいたんだな……という、自分の解釈w。


 534-535話は、貘とハルの過去編――謎解き編というか、伏線回収回というか……。
 ――貘が「蟻塚ビル」へ忍び込むくだりを見て、47巻511話で臨死した時の「夢」のくだりは、この時の記憶がベースになっていたのかな……と思いました。
(要するに、「あの場面が今回の伏線だった」ということに(たぶん)なるのかも)
 あと、104頁の貘の、「さっきのじいさん……いや、あの御方がハチ王の創造主? サインをもらうべきだった!」は、お茶目だなぁ、とw。

 ……48巻の感想を書いた時にも少し触れたのですが、
 535話が本誌に掲載された当時、30巻75頁のとある一コマ――掛けられていたスーツの裾に付着していた血――の伏線が回収された、という他の方方の見解をいくつか見つけて、自分はそれで初めて、「え、そこ〝仕込み〟だったの!?」と、気付きました。
(というか、言われるまでその場面があった事すら忘れていたのです……。連載当時(2017/11頃?)話題に上って、30巻を見直して、そこで初めて「……ほんとだ!」と気付いた始末(^^;)。)

 127頁あたりまで読むと、25巻のあの場面や30巻のあの場面等も伏線であり、ここで回収されたことが分かります。
(つまり、貘は創一の〝記憶喪失症〟を〝最初の出会い〟の時から知っていて、その上での、古書店での〝再会〟であり、そして勝負期間の設定だった)
* 〈かなりどうでもいい余談ですが、〝記憶喪失症〟と書くと、《アムネジア》と読みたくなってしまうんですよね……w〉

〈* ――切りが悪いような気もしますが、一旦ここまでにします(^_^;)。〉